ゴーヤ青汁の効果は?ゴーヤに含まれる栄養からわかる効能を解説!
青汁としてよく知られている材料は、ケール、明日葉、大麦若葉が挙げられます。
もちろん、多くの野菜を原材料としているものがありますが、そんな中、身体に良い野菜として知られているゴーヤがあります。ゴーヤ入りの青汁も主原料になったものだけでも検索を掛ければ、いくつか商品が出てきます。
そのゴーヤは、沖縄で呼ばれる名称「ゴーヤ(ー)」になります。果肉が苦いことから「にがうり」とも言われますが、「ツルレイシ」が本来の名称(標準和名)であり、ウリ科の植物になります。
元々の原産地は熱帯アジアで、中国を経て日本に来ました。多くは南九州と南西諸島で栽培されていましたが、現在では、群馬や茨城も生産量TOP10に入っています。
苦いだけがゴーヤではない!ゴーヤの持つ成分や栄養について
ゴーヤは苦いことで敬遠されがちですが、夏バテに効き、ダイエット食品にもなる健康野菜として広く知られるようになりました。また、窓辺に植える「夏場の緑のカーテン」としてエコにもなるため、人気が出ました。
緑のカーテンもいいのですが、ゴーヤは身体にいいと言われますし、確かに野菜を摂ることは身体にいいことです。とはいえ、ゴーヤの「何がどういいのかわからない。」という人もいるでしょう。
まずはゴーヤに含まれている成分を見てみましょう。
栄養素 | 含有量 |
---|---|
ミネラル類 | – | ナトリウム | 1mg |
カリウム | 260mg |
カルシウム | 14mg |
マグネシウム | 14mg |
リン | 31mg |
鉄 | 0.4mg |
亜鉛 | 0.2mg |
ヨウ素 | 1㎍ |
ビタミン類・食物繊維 | – |
ビタミンA(カロテン α) | 93㎍ |
ビタミンA(カロテン β) | 160㎍ |
ビタミンK | 41㎍ |
ビタミンB1 | 0.05mg |
ビタミンB2 | 0.07mg |
ビタミンB6 | 0.06mg |
葉酸 | 72㎍ |
ビタミンC | 76mg |
水溶性食物繊維 | 0.5g |
不溶性食物繊維 | 2.1g |
※mg(ミリグラム)=0.001g・㎍(マイクログラム)=0.001mg
(ゴーヤ100g当たり)出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)
誰もが知っているビタミンCを摂りやすいのがゴーヤの特徴の一つ!
この中で特徴的なのが、誰もが知っているビタミンCです。ゴーヤのビタミンCは、トマト1個の5倍・レモン1個より多くあります。
そして、本来は熱に弱いビタミンCですが、ゴーヤのビタミンCは加熱に強いので、果物などからよりも摂取しやすいと言えます。
「美容と健康に良い」とされるビタミンCですが、物質の代謝や酸化に反応したりコラーゲンの生成と保持作用があることから、このような力があります。
- 活性酸素を抑える
- ストレスの抵抗力を強める
- 疲労回復の助けになる
- 鉄分の吸収を助ける
- 皮膚や粘膜の潤いを助ける
ビタミンC以外にも健康や美容に大切な栄養素が多い!
カリウムも豊富に入っており、細胞内の浸透圧を維持する、細胞の活性維持をする力があります。また過剰摂取したナトリウムを排出する作用もあります。その為、塩分を摂りすぎるとカリウム不足になります。
カリウム不足になるとこのような症状が出やすくなります。
- むくみやすい
- 高血圧になる
- 脱力感がする など
誰もが知っている食物繊維も多く含まれています。
食物繊維には水溶性と不溶性があり、それぞれに特性が違います。
不溶性食物繊維の性質
- 腸を刺激し、便通を促す
- 腸内環境を整える
よく噛む食べモノに多く含まれるので、顎の発達や歯並びもよくします。
水溶性食物繊維の性質
- 胃腸内をゆっくり移動するため、食べ過ぎを防ぐ
- 糖質の吸収を緩やかにし、血糖値の急激な上昇を抑える
- 腸内環境を整える
食物繊維は便秘やデトックスに効果があります。ゴーヤには、大きく目につくものだけでもこれだけの栄養が揃っています。
ゴーヤは優秀野菜?ゴーヤを食べることによって得られる効果について
- 血糖値の上昇を抑える
- 血圧を下げる作用がある
- 食欲増進作用がある
- 整腸作用がある
糖尿病の改善に向いていて、しかもモモルデシンが入っている食品はゴーヤ以外にはありません。
チャランチンもインスリンの分泌を活性化させ、血糖値を下げる効果があります。しかも、インスリンと違って下がり過ぎることもないとのこと。コロソリン酸もインスリンに似た働きをします。
ちなみにチャランチンは、コレステロール値を下げる効果もあるそうです。
糖尿病や美容とダイエットにいいのはゴーヤの成分からもわかる!
ビタミンCをはじめとする栄養素やにがみ成分の効果から考えると、ゴーヤと言う野菜は以下の病気予防や体質づくりに作用していると言えます。
- 糖尿病予防
(血糖に対しての作用) - 高血圧予防
(血圧上昇の抑止) - 美肌効果
(皮膚や粘膜の潤いや抗酸化作用) - ダイエット効果
(デトックス効果や便秘予防・脂肪蓄積防止など) - 疲労回復効果
(活性酸素抑止) - 制癌作用
(ストレス抑止・活性酸素抑止)
特に活性酸素は、多くの病気に関係があると言われています。「活性酸素は身体を錆びつかせる」とも言われるぐらい、血管をはじめ細胞を酸化させて老化、細胞の変異(病気)を起こさせます。
こうやって一通り見て行くと、ゴーヤは生活習慣病にならないような身体づくりに繋がります。
誰もが食べられる?ゴーヤを食べることによる問題点について
これまでゴーヤの持っている成分から見られる効果について説明しましたが、誰もがみんな、ゴーヤが身体にいいとは言い切れない部分もあります。
まず糖尿病治療中の人は血糖降下剤の作用が強まってしまい、かえって良くないとされています。
気づきにくいところで、ゴーヤの種子と外皮には有害なレクチンが含まれています。
レクチンとは、豆類などに多く含まれている糖結合性たんぱく質になります。レクチンにもいろいろあり全てに害があるわけではありませんが、有害と言われるものには消化機能に損傷を与えるとされています。
他にも、摂取量が多いと抗体が作られてしまい、アレルギー症状を起こすこともあります。その為、これらの人は注意が必要です。
- 甲状腺機能障害
- 糖尿病
- 心臓病
- 関節炎
妊娠中は特に注意が必要!種子には妊婦に影響を与えてしまう
ただ、種子に含まれている成分なので、青汁にゴーヤの種子が使われているのか、どれぐらい含まれているのかという点では判断が難しいかもしれません。できれば、説明書を見るなどして判断するのが賢明でしょう。
アレルギーや腎臓病など注意が必要な人はいる!体質で合わない人も
カリウムは良い成分と説明をしましたが、人によっては害になるので注意が必要です。
- 腎臓病の人
- 人工透析をしている人
- 腎臓の機能が低下している人
他にもゴーヤに限らず、青汁に含まれる成分が身体に負担を掛けたり悪影響を与える場合もあるので、これらの人は注意が必要です。
- 甲状腺機能に問題のある人
(ケールの成分、イソチオシアネートが甲状腺機能に影響を与える。) - 食物アレルギーの人
- C型慢性肝炎の人
(鉄分摂取過多になる。) - 心臓や血管の病気治療薬「ワーファリン(ワルファリン)」の使用者
(ビタミンKがクスリと反対の作用を及ぼす)
他には、体質によってこれらの症状を起こす人もいます。
- 下痢
- 胃腸障害
- 上腹部痛
年齢や個人によって体質や体力が違います。細かい部分については、説明書をよく読んで自身で判断するしかないでしょう。
好みで別れる青汁だが栄養価の高いゴーヤ青汁はオススメの一つ!
もちろんゴーヤだけではありません。多くの人が知っているように、青汁にはビタミン類やミネラル類が豊富で、ゴーヤで説明したような効果がそもそもあります。どちらも健康や美容にいいと言われるものばかりです。
ゴーヤが苦くて食べられない人は、青汁で摂取するという方法はオススメです。とは言え、何でもたくさん飲めばいいというものでもありません。「過ぎたるは及ばざるが如し」です。